みなさんこんにちは。
長いこと海水水槽をやっていて、この間久しぶりに海水魚を購入しました。
なんの海水魚を買ったのかと言うと、
スクリブルドアンティアス
です。
今まではパープルクィーンアンティアスなどのハナゴイの飼育などについてブログを書いてきましたが、今回は初めてハナダイの飼育の様子についてブログにしてみました。
そんなわけで購入から1ヶ月経過した今の様子についてブログにしていきたいと思います。
・ スクリブルドアンティアスとは
・ 餌付けについて
・ 個体選びのコツ
・ 1ヶ月経過した様子
Contents
1 スクリブルドアンティアスとは
スクリブルドアンティアスは、ハナダイの仲間で、体長は15センチ位、ペアかトリオで飼育する事が多く、オスになると模様の形が大きく変化します。
スクリブルドアンティアスは、ネットなどではスミレナガハナダイと同じ様に扱われていることが多いです。
飼育方法は、概ねスミレナガハナダイと同じで良いのですが、大きな違いは、
入荷が少ない
と言う所です。
水温は我が家では、20℃から24℃の間で管理しており、冬季にはタツノオトシゴ水槽などと連結しているため、20℃前後に下げています。
水温に関しては、実際の海も40メートルぐらいまでの深さであれば、14℃から21℃位の水温と聞いたことがあるので、20℃くらいまで水温を下げても魚には問題ない様に感じます。
ただ、いきなり水温を下げるのはかなりの負担になるので全体的に水温を下げる場合にはゆっくりと
1週間で1℃下げる
ぐらいの感じで様子を見ながらの方がいいと思います。
余談ですが、海では水深50メートルを超えたあたりから一気に水温が下がる様ですので、これより深い水深に住んでいる魚を買う場合には、かなり性能の良いクーラーが必要になると思います。
水質ですが、そこまでシビアな水質を要求する様な感じではありませんが、出来ればオーバーフロー水槽での飼育や容量の大きい外部濾過などによる飼育の方が好ましいと思います。
目安とすれば、普通にクマノミなどが問題なく飼育できる程度の水質で十分だと思います。
これはハナゴイ・ハナダイ系は体表が弱い事が多いので、万が一怪我をした場合に病気になるリスクを下げるためです。
ライトについては、なんでも良いと思います。と言うか寧ろ無くても良いんでは無いかと思います。
ただ、ライトがあった方がスクリブルドアンティアスの綺麗な色をより楽しむ事が出来るので、鑑賞面ではあった方が良いように思います。
個人的には、青ライトより、白っぽいライトの方が綺麗に見える気がします。
この魚も他のハナゴイ系の魚と同様に、生まれた時は全て雌で、ペアやハーレムを作ると強い個体が雄に変化します。
また、未確認なのですが、この種は
単独飼育でも雄に変化する場合がある
との事で、現在丁度1匹で飼育しているので、この話の真相はいかがなものかこの後経過観察していきたいと思っています。
2 餌付けについて
餌付けですが、ハナゴイ・ハナダイの中では比較的容易な分類になると思います。
基本的にショップでストックされている際に、冷凍餌を食べる様であれば、餌付けの心配は殆ど無いように思います。
我が家に連れてきた時は、岩陰に隠れて直ぐには出て来ませんでしたが、大体3日もすると冷凍餌ならばパクパク食べるようになりました。
現在は、人が寄ってくると定位置で待機するようになり、スポイトなどを突つく位貪欲に食べるようになりました。
基本最初は、冷凍ブラインシュリンプを上げれば直ぐに食べると思います。
冷凍ホワイトシュリンプも一応は食べますが、あまり好きじゃ無いようである程度満足するとスルーする事があります。
我が家では、冷凍ブラインシュリンプに人工餌も混ぜて流しており、人工餌も普通に食べるようになっています。
ただ、餌付けに関しては本当にハナダイ・ハナゴイは個体差があるので、食べる個体は、水槽に入れてすぐに人工餌を食べりる様になりますし、食べない個体は、岩陰に隠れてしまい中々食べようとしなかったりします。
それでもスクリブルドアンティアスは、ハナダイ全般で見た中でも餌付けはかなり容易な部類に入ると思います。
3 個体選びのコツ
個体選びのコツなどと偉そうに書きましたが、ハナダイ・ハナゴイ全般でまず確認するのは、
肌荒れ、
ハダムシの有無、
ヒレかけ、
腹と頭の膨らみ
餌への関心
の5つだと思っています。
肌荒れに関しては、ストック水槽内の魚の鱗などをよく見て、鱗がかけている部分は無いか、白っぽくなっている部分や膜が張っているような部分は無いかなどを注意深く観察します。
多少の肌荒れであれば輸送ストレスの可能性もあるので大丈夫だと思いますが、粉が吹いている様な状態や白点がついている様な状態であれば購入は控えた方が良いかもしれません。(滅多にありませんが)
次にハダムシの有無を確認します。ハダムシ自体が半透明な感じなのでかなり見づらいですが、魚の眼球などについていると、薄ら白くすりガラスの様に曇っていたりするので見つけやすいと思います。
ハダムシは淡水浴で取ることが出来るので、もしハダムシっぽいのがついているハナダイを購入する時は、淡水浴をしてからタンクに入れた方が良いです。
ハナゴイの淡水浴については、完全に淡水でやるとそのまま帰らなくなる可能性もあるので、半分海水を入れた半淡水浴ぐらいで様子を見てハダムシを落とした方が良いです。
ただ弱っている魚に淡水浴はかなり負担になるので注意が必要です。
ヒレかけはあまり気にしなくても良いかもしれませんが、そこから病気が発生する可能性があると言うことを念頭に置いた方がいいと思います。ただ上手く飼育していれば、ヒレかけはすぐに治ってしまうのでそんなに気にしなくてもいいと思います。
頭と腹の膨らみについてですが、これは良くチェックした方が良いと思います。腹が凹んでいる場合は餌を食べていない状態である事が多いので、餌付けに失敗する可能性が少し高くなります。
頭の凹みについては、頭に骨格の様な筋が出ているのを見つけることで判別する事が出来ます。この状態は拒食か何らかの内臓疾患などで餌を全く食べていないことが多く、餌付けも失敗する可能性が非常に高くなります。ハナダイは運が良ければ持ち直すかも知れませんが、ハナゴイはほぼ失敗します。ですので購入する魚の頭の膨らみなどは餌付け完了までのリミットと考えて判断した方がいいと思います。
最後に餌への関心ですが、スクリブルドアンティアスなどについては、強い関心を示すか、実際に食べるなどの様子を確認してから購入した方がいいと思います。
ストック水槽でも、冷凍餌に反応しない様な個体は自宅の水槽に入れてからも餌を食べない可能性が高いです。スクリブルドアンティアスの様に餌付けが容易な魚種では、食べない個体は購入を見送った方が無難だと思います。
以上5つのチェックポイントを書きましたが、自分が実際に飼ってみて、餌にあまり反応しない個体とまあ少しは食べた個体を購入したのですが、購入後自宅水槽で餌付けしても食べなかった個体は、ほぼ餌付かずに落ちてしまったので、購入は避けた方がいいと思います。
ただあまり入荷の多い魚ではないので、全て完璧に満たすと言うより、餌を食べているかどうかを重点にした方がいいかもしれません。
元々餌にはかなり激しくアタックする魚なので、餌への反応は状態を知るパラメータになると思います。
4 1ヶ月経過した様子
1ヶ月が経過して最初に買ってきた2匹については、1匹が餌への関心が薄いと言っていましたが、案の定あまり状態が良くなかったらしく、冷凍ブラインシュリンプにも反応が殆どなく、落ちてしまいました。
もう1匹残った方については、1週間ぐらいで餌への関心が強まり、餌をあげる際に使っているスポイトを突くほどになりました。
ただ、人にはあまり慣れずに人が水槽に近づくと一旦隠れる様な仕草をしていました。
スクリブルドアンティアスは、単独飼育でもオス化するらしいですが、実は機会に恵まれて、この後状態が良いスクリブルドアンティアスを更に2匹購入する事ができました。
スクリブルドアンティアスは、実はかなり気が強く、混泳には向かない魚なのですが、過密気味な飼育であれば混泳もいけるのでは無いかと思い、2匹追加する事にしました。
結果ですが、
ガッツリ喧嘩しました。
どの位の喧嘩かと言うと、3匹がお互いにそれぞれ口に噛み付くと言う喧嘩でした。
暫く喧嘩していたので水槽に鏡を向けるなどして、気を逸らしていたら、1日で喧嘩は収まり、水槽内の序列ができた様でした。
こんなことを言うのはなんなのですが、喧嘩するぐらい状態の良いスクリブルドアンティアスを飼育した方が長期飼育は簡単だと思います。
何故ならこの後から購入した2匹については、ショップストック時に既に人工餌に餌付いており、人工餌も冷凍餌も食べるし、人が水槽に近づいても隠れる事は無かったからです。
その後も人が水槽に近づくと水面に上がってくるなど、非常に人に慣れて、状態も良さそうでした。
なんだかんだ1ヶ月後の経過と書きましたが、なんだかんだで複数飼育をして、3ヶ月ぐらい経ちましたが、今のところオス化する様な様子は見られませんが、水槽の環境にも慣れたのか隠れることはなく元気にしています。
更に現在水槽内には上部水槽で、タツノオトシゴとダンゴウオを飼育している為、水温は18.5℃になっていますが、活性も落ちることなく元気にしています。
5 まとめ
スクリブルドアンティアスの飼育について色々と私見まじりで書いてきましたが、安全に飼育するなら単独飼育が好ましいと思います。別種であればそこまで気にしなくても良いかもしれませんが、気の強い種類の魚とだと喧嘩する可能性はあります。
飼育環境については、実際に飼育して、
水温は18.5℃から26℃位
濾過能力は高め(オーバーフローや大きめの外部濾過など)餌が多くなるのでなるべく適応量より大きめな濾過の方がいいと思います。
ライトはあってもなくてもどっちでも良い(日焼けや色落ちは見られませんでした)
混泳は喧嘩する可能性があるので注意
比重は、1.022から1.028くらいまで。
餌は結構食べるので多めにあげがちですが、人工餌をメインに上げる場合には、ある程度加減してあげた方が便秘などで落ちる可能性が低くなる気がします。冷凍も合わせてあげる場合にはそんなに気にしなくても良いかもです。
スクリブルドアンティアスは、色鮮やかなハナダイで飼育も比較的容易なので、ハナダイを飼ってみたいと言う方にはおすすめの魚になります。
入荷が少ないので、中々出会う機会は無いかもしれませんが、探せば時々見つけることが出来るので探してみてはどうでしょうか?
スクリブルドアンティアスについては、またオス化した時にそれまでの飼育経過と併せてブログを書きたいと思います。
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