みなさんこんにちは。
Twitterなどではちょいちょいツイートしていたのですが、現在の90センチ水槽とは別に60センチオーバーフロー水槽を立ち上げました。
この水槽は低水温、隠日性サンゴ水槽にするつもりなので、立ち上げまでに掛かったリアルな金額や立ち上げまでの手順について書いていこうと思います。
一部物品については、既に所持しておりそれを流用しているので全部買い揃えるとなると若干金額が異なるかも知れません。
と言うわけで今回のトピックは
・水槽立ち上げに用意したものとその金額
・水槽周りのDIYとその金額
・水槽立ち上げ手順
・水槽完成と今後の予定
を中心にブログにしていきたいと思います。
Contents
1 水槽立ち上げに用意したものとその金額
今回の水槽は、
低水温陰日性サンゴ水槽
を立ち上げようと思い、色々と準備を始めました。
そもそも陰日低水温水槽を立ち上げようと思ったきっかけが、
あまり人気がない陰日性サンゴと深場の低水温ハナダイや深海魚を飼育してみたいと思ったからです。
ただ、お金は無限にある訳ではないので、中古や昔使っていた機材などを流用しながら、なるべく安く仕上がるように作っています。
陰日性サンゴ水槽なので、ライトなどは、正直いって好日性サンゴを飼えるような代物ではないので、水槽立ち上げの参考にする方は、ライトについては、別のものを購入するか、追加で購入することをお勧めします。
それでは、用意したものから書いていきましょうー。
まずは、当然水槽を用意しました。
水槽は、陰日性サンゴを飼育するため、なるべく水量があるものが良いと思い、オーバーフロー水槽を選択しました。
しかし、玄関に設置するため、置ける大きさなどの関係もあるため、
60㎝×30㎝×36㎝オーバーフロー水槽
にしました。
しかし、オーバーフロー水槽は意外と値段が高いので、自分の場合はヤフオクで購入することにしました。
ヤフオクで購入した水槽は、希望通りで、
60㎝×30㎝×36㎝オーバーフロー水槽、水槽台、濾過槽付き
の物を購入し、値段は18500円でした。
次に低水温水槽の為に、少し能力高めのクーラーが必要であったため、埼玉県のモンスターアクアリウムで中古の
ZC-700e
を購入しました。値段は22000円でした。
いちばんお金がかかりそうなこの2つが中古で安めに手に入ったのは、僥倖でした。
立ち上げに必要なクーラーの大きさなど、クーラーの詳細については、こちらのゼンスイさんのHPを参考にしてください。
そのあと、水槽のメインポンプとして、再びヤフオクで、
DEP-4000L(水流ポンプ)
を購入しました。値段は13000円でした。
正直このサイズのポンプは必要ないとも思ったのですが、なるべくメイン水槽をすっきりさせるために、造波ポンプを設置したくなかったために、なるべく水量を稼げるポンプを設置しようと思い、このサイズのポンプにしました。
造波ポンプを使用する場合にはこの水量は必要ないかなと思います。
次にプロテインスキマーを用意しました。
と言ってもプロテインスキマーは、今はもう販売していない
カミハタコーンスキマーM
で実はコレは昔メイン水槽で使っていたものを流用したので費用は0円になります。
インペラーなどの部品は保管前に新品に交換しておいたので恐らく使えるだろうと思いコレにしました。
ただコイツの難点は、結構幅を取るので邪魔になると言う事です。
その次に用意したのがヒーターになります。
ヒーターは、
ニッソープロテクトヒーターR-220W
を購入しました。値段は2210円でした。注意としてはこのヒーターにサーモスタッドは付いていないので別にサーモスタッドが必要になると言う点です。
今回の立ち上げに際して、使用しているクーラーである zc700e には、ヒーター接続用のコンセントが付いているので今回サーモスタッドは購入していません。
温度管理をする機器が無い場合はサーモスタッドも一緒に買う必要があるので注意が必要です。
また今回の水槽は、隠日低水温水槽と言うことで、サンゴ用のライトを購入しない代わりに、水槽の見た目を重視する為に
水槽背面ライト(ライトスクリーン)
を購入しました。
折角ライトの色の制約を受けないので色々な色彩で水槽を楽しみたいと思い、スマホで調光が出来るものをヤフオクで購入しました。
ヤフーショッピング等でも若干機能が違うと思いますが、同じようなものは販売しているようです。
値段は12980円でした。
そして水槽のメインポンプから、クーラーまで60cm、クーラーから水槽配管まで80cmの
水槽配管用ホース
を購入しました。このホースはホームセンターなどでも購入する事が出来ますが、なるべく強度の高い工業用ホースを使った方が長持ちして安全だと思います。
揚水ポンプからクーラーまでの配管に1本、クーラーから水槽への配管に1本使用しました。
値段は自分の希望したサイズに切り分けてもらい、合計(1.5メートル)で600円でした。
水槽の配管が全て済んだ後は、この水槽で使用する
ろ材
を購入しました。正直最初は、低水温だし、隠日だし、プロテインスキマー付いてるし、
ろ材は要らないんじゃね?
と思ったのですが、そこは人の性というか、自分の性格上、隠日サンゴだけで終わらず何か生体も飼育したくなるだろうと思ったため、早めの準備という事で、
ZOOXバイオメディアLサイズ
を5980円で購入しました。
また、隠日性サンゴは給餌が必要になるためある程度のろ材はあった方が良いなと感じた事もろ材導入の理由です。
こうしてろ材まで入れて水槽のシステムがある程度出来上がったところで、次はレイアウトです。
今回はレイアウトの底砂を
黒色
にしてみました。海水水槽の底砂って白色と言うイメージがある中で、あえて黒色の底砂で隠日や少し深い海をイメージしてみました。
しかしなかなか海水用の黒色の底砂って売って無いんですよね。
そこで今回使用したのが、
seachem Gray Coast(シーケムグレイコースト)
と言う底砂です。
値段は3240円でした。
海水用の底砂で、カルシウムとアルカリ度の安定をサポートとして、PHの急激な低下も防止してくれるそうです。
黒色いだけで、性能は白いサンゴ砂とほぼ変わらない様な感じだなと思いました。また底砂の様子で気がついたことがあればブログにしたいと思います。
最後に用意したものは
レイアウト用のデスロックです。
実はこのデスロックですが、以前はメイン水槽に入れてあったのですが、コケがひどくなってしまったのと、レイアウト変更に伴い、水槽から取り出して天日干ししたり、雨風に1年ぐらい晒したものです。(庭に転がっていたものです)
そのため値段は0円です。
色々なサイズのデスロックがあったので、今回はその色々なサイズのデスロックをくっつけてレイアウトする事にしました。
くっつける方法については、あまり大きな声で言えないのですが、100円均一のジェル系瞬間接着剤を使用しました。
本当はキチンとセメントなどで接着した方が良いのですが、縦長に組み上げるレイアウトであったため、(めんどくさいので)接着剤で強行しました。
2度付けをしたりして完全にくっつくまで3日ぐらいかかりました。
この様な感じでざっと書いてきましたが、下に一覧で用意したものと金額を書いておきたいと思います。
用意したもの一覧
・ 60㎝×30㎝×36㎝オーバーフロー水槽
18500円
・ クーラー(ZC-700e)
22000円
・ 水流ポンプ(DEP-4000L)
13000円
・ プロテインスキマー(コーンスキマー)
0円
・ ヒーター
2210円
・ 水槽背面ライト(ライトスクリーン、スマホアプリコントロール機能付き)
12980円
・ 配管用ホース
600円
・ ろ材(バイオメディアL)
5980円
・ 底砂(シーケムグレイコースト)
3240円
・ デスロック(レイアウト用)
0円
合計
78510円
こんな感じでオーバーフロー水槽で立ち上げたにしてはまあまあ安く上がったかなと思います。
スキマーが元々あったものを流用出来たのも安く立ち上げられた要因だと思いました。
2 水槽周りのDIYとその金額
次に玄関内に水槽を設置すると言うことでそのままの外観だと濾過層やクーラーが丸見えになってしまう為に簡単なDIYをしました。
自分はDIYは初心者なので色々と考えて、事前に必要なものを考えてから近所のホームセンターに向かい材料を購入してきました。
DIYをしたものというのは、
・ 水槽台のカバーと扉
・ クーラーを隠すためのケース
・ 水槽上部の飾り棚、コンセント設置台、背面ライト設置台
の3つになります。
まずは水槽台のカバーについてですが、濾過槽が剥き出しになっていると、万が一コンセントに海水が飛んで漏電したりすると危険だと思い作ることにしました。
カバーを作成するのに用意したものですが、
化粧ベニヤ板 3枚(側面2枚、背面1枚)
扉用蝶番 4個
扉用化粧板 2枚(観音開き式)
止めねじ いっぱい
になります。
レシートを無くしてしまったので正確な金額が分からないのですが、全部で4000円位だったと思います。
この作業で注意したのは、板の端っこの方をビス止めする事が多かったため、板が割れるのを防止するため
予め小さな予備穴を開けてからビズ止めしました。
こうして扉と化粧板を付けることで海水が跳ねることを防止してスキマーの騒音なども軽減する事が出来ました。
また見た目をスッキリさせるために水槽台の横に丸型の穴を開けて、そこにコードキャップをつけて本水槽からクーラーまでの配管を通しました。
次に作成したのは、
クーラーを隠すためのカバー
です。
用意した水槽が60センチのため、水槽下のキャビネットにクーラーが収まらず、見た目が非常に悪いので、白い化粧板を使ってクーラーのカバーを作成しました。
ここで注意したことは、
・クーラーとピッタリの大きさにしない事
・クーラーの前後に十分なスペースを作る(特にクーラー背面は排気できる様にする。
です。
用意したものは
化粧板(60×30サイズ)6枚
で、あくまで隠すのが目的なので、底面と背面は板を付けずに被せる様な感じで作りました。
接合面は接着剤でも良いかなと思ったのですが、何となく金属板をビス止めして作りました。
結構しっかりと補強したので上に物を載せてもびくともしない様な強度になりました。
最後に作ったのが、
水槽上部の飾り棚、コンセント設置台、背面ライト設置台
これらをスッキリと設置するための補強木材柱です。
用意したものは
・2×4木材 2本
・ラブリコ2×4アジャスター 2個
・L字アングル 2個
・棚用の板
・金具のフック(背面ライト用) 3個
になります。
まずは木材にラブリコアジャスターを嵌めて、床と天井に垂直に柱を立てます。
この時紐を通した5円玉とかを天井から下げると垂直が取りやすいです。
柱を立て終わったら、次に背面パネルライトを取り付ける金具を取り付けます。水槽に直接ライトをつけないのは、低水温で夏場の結露が怖いからです。
また支柱にコンセントをつけて扱い易くしてみました。
その後は任意の位置に飾り棚を取り付けて出来上がりです。
3 水槽立ち上げ手順
それでは水槽立ち上げ手順になります。
⑴ 海水を張るまで
まず水槽の配管や機材のセットを全部済ませます。
今回は中古水槽など中古部品を使用してたので、水漏れチェックと細かい汚れやゴミを取るために、水道水を張りました。
最初から海水を張っても良かったのですが、万が一配管などがミスっていて水漏れした場合に、海水だと被害が大きくなると思ったため、水道水でチェックしました。
そして水道水を張ったあとは、暫く使っていなかったスキマーの掃除を兼ねて水道水でスキマーを使用しました。
この時のスキマーの泡は、スキミングが目的では無いのと淡水であるため、海水で使用する様な細かいクリーミーな泡は出ませんでした。
こうして一通り機材チェックをした後は、(1日経ってからですが)水槽内の水道水(淡水)を全て水槽内から抜きました。
本格稼働の前の濯ぎ的な水抜きだったので掃除しながら水を抜くのは正直めんどくさかったです。
こうして水を全部抜いて掃除したあとは、水槽内のレイアウトをします。
レイアウトのためにまず底砂を袋からバケツに取り出してお米を研ぐ様に洗いました。
冬場に水で底砂を洗うのは手が冷たくて大変でしたが、濁りがある程度無くなるまで頑張って洗いました。
こうして洗った底砂を水槽内に敷いていきます。
底砂を均一に敷いたら、デスロックをレイアウトして入れます。
前にも書きましたが、今回のデスロックは外で放置していたものの流用で、接着剤を使って接着した経緯があるため、
使用前によく洗い、接着後はRO水に漬けておきました。
デスロックを水槽内に設置した後は、いよいよ海水の注入です。
⑵ 海水注入からサンゴ設置まで
注入する海水ですが、立ち上げに際しては天然海水を使用した方が立ち上がり良いのですが、まあ天然海水も高いですし、低水温水槽なので立ち上がりも通常の25℃位の水温の水槽より早く立ち上がると思い普通にRO水で作った人工海水を使用しました。
使用した人工海水の素は、
インスタントオーシャンです。
可もなく不可もなくコストパフォーマンスに優れた人工海水の素です。
人工海水を作った後は、いよいよ水槽に海水の注入です。
海水の注水の前に、RO水で良く洗ったZOOXバイオメディアを濾過槽内に打ち込みました。
ろ材を入れた後の海水注入の際に、底砂を巻き上げない様にするために、予め設置しておいたデスロックに海水をかける様にして注水しました。
こうして約100リットルの人工海水を入れた後は、水槽の若干の濁りが取れるまでポンプはスキマーなどを回して1日待ちました。
この時の水温は20℃でした。
1日経過すると濁りは殆ど取れているので、バクテリア剤を入れてもう数日待ちます。
この時に使用したバクテリア剤は、
土壌バクテリア
ゼオバク
ナプコのエコバランス
の3種類です。
こうしてバクテリア剤を入れた後、
サイクルが出来上がるまで1ヶ月ぐらい待って下さい。
と言われますが、今の所、生体を入れるわけでは無いので、我が家では3日目に隠日性サンゴを移しました。
隠日性サンゴなので給餌が必要で、水を汚しますが、まあヤバそうなら水換えすれば良いやと言う方針で、
ウチウラタコアシサンゴ 4個
ハナタテサンゴ 1個
エントウキサンゴ 1個
イボヤギ系? 1個
の隠日性サンゴをメイン水槽から引越しさせました。
何故引越しを急いだかと言うと、今回立ち上げた水槽は、おおむね13℃から15℃で運用したいと考えており、
メイン水槽の水温が、22.5℃から23.5℃の間なので、そこでヌクヌクしていたサンゴをいきなり低水温水槽に入れるのは酷かな?
と思い、最初は20℃ぐらいから徐々に低水温に順応させるためにサンゴの引っ越しを急ぎました。
こうして新水槽にサンゴの設置を行いました。
⑶ 水温低下までの様子
こうして隠日性サンゴを移動させた後、目標水温まで下げるために約2週間をかけて徐々に水温を下げていきました。
現在の設定水温が15℃なのでもう少し時間をかけて下げていきたいと思っています。
では水温を下げるまでの間に起こった水槽の変化について書いていきたいと思います。
まず前提として、
・ 毎日1回隠日性サンゴに冷凍餌(1ブロック位)で給餌
・ 土壌バクテリアを毎日少量(2mlぐらい)添加
は行っています。
・水槽にサンゴを入れて、2、3日。水温19℃
まだ濾過立ち上がっておらず冷凍餌などで水が汚れ始めた為水槽の透明度が若干低下して、海水が少し生臭く臭う状態になる。
スキマーは汚れを取り始める。
サンゴは異常なく元気にポリプを広げている。
苔が生える気配無し
・水槽にサンゴを入れて1週間。水温17℃
濾過が少し立ち上がったのか、土壌バクテリアのお陰か水の透明度は戻って綺麗になるものの、まだ海水に若干の臭いがある状態。
サンゴは異常なく元気にポリプを開く。
スキマーに汚れが結構溜まってくる。
苔が生える気配無し
・水槽にサンゴを入れて2週間。水温15.5℃
水温が低い事やバクテリアのお陰で、海水の劣化が軽減された様で、水槽の水の透明度が上がり、生臭い臭いも全くしなくなる。
水温が下がったもののサンゴは快調にポリプを伸ばしている。
スキマーはそこそこ汚れを取っている様子で、噴火したりする様子は見られない。
コケなどは一切生える様子無し
こんな感じで徐々に水温を下げていっていますが、今の所大きな問題は起こっていません。
むしろ水温が下がった事で、イボヤギ系のよくわからないサンゴは高水温の時よりポリプを出す様になりましたし、ウチウラは収集がつかなくなるぐらい開くようになりました。(開き癖がついた可能性もあります)
4 水槽完成と今後の予定
こうして低水温水槽を立ち上げましたが、低水温水槽で感動した事が一つあります。
それはなんと言ってもライトが弱いスクリーンライトのみなので、立ち上げ初期から茶ゴケすら全く生えないという事です。
恐らくライトを強く当てれば直ぐにでも苔が生えてくるのでしょうが、隠日サンゴはライトが無くても派手な色をしているし、そもそも強くライトが当たっている方が弱ってくるので、手入れが非常に楽だと思いました。
まあまだ立ち上げたっばっかりで、モチベが高いだけじゃ無いの?って感じもしますが、それでも掃除はし易いなと感じました。
サンゴへの給餌については、他の好日性サンゴの比じゃ無いぐらい面倒ですが、食べると膨らんだりして直ぐにリアクションを返してくれるので、それが楽しめればかなりやり甲斐のあるサンゴだと感じました。
今後の予定ですが、このままもう少し水温を下げて行った後に、何か深海性の生体(ハナダイ系、ダンゴウオ系、アンコウ系、深海魚)を入れたり、痩せやすいイソバナなどの隠日性サンゴの長期飼育にチャレンジしてみたいと思っています。
他にもサンゴモドキなど低めの水温の方が飼育しやすい深場のサンゴなども追加出来たら良いなと考えています。
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