【海水水槽】ハナゴイ系の飼育難易度を比較 難しいと言われるポイントは?

ハナゴイはたくさん種類が居て可愛いですよね。

自分も約15年前に海水水槽を立ち上げてから、色々な魚を飼育してきましたが、その中でも一番魅力に取り憑かれた魚がハナゴイ系の魚になります。

ハナゴイ系の魚って群れて泳ぐので、よくハナゴイ乱舞水槽などと言われて、チャレンジする方も多いですよね。

そのハナゴイ乱舞水槽を維持するためにこれまで色々と紆余曲折ありましたが、その中で感じたことなどを実際の経験を踏まえて紹介していきたいと思います。

そんなわけでこれまで色々な種類のハナゴイ系の魚を飼育してきました。

今日はそんな自分が飼育してきた、飼育が難しいと言われるハナゴイ系の魚の飼育難易度を比較してみたいと思います。

今回の比較はハナゴイ系だけなので、ハナダイ系の魚は比較に入れていません。

それでは、自分がこれまで飼育してきて感じた飼育難易度が高いハナゴイ系の魚を飼育が簡単な順番に紹介していきたいと思います。

(それってあなたの感想ですよね?と思われないように餌付けの難易度や水質環境、魚の性格、肌の弱さなどを比較して順番をつけていきたいと思いますの。)

1 アカネハナゴイ

アカネハナゴイは、ハナゴイ系の魚の中でも入門種であり、比較的飼育は容易です。難しいと言われるハナゴイ系の中では、一番簡単に飼育が出来ます。しかし、どのハナゴイ系の魚にも言えることですが、購入時に状態が良いものを選ぶ必要もあります。

ただ、やはりハナゴイの仲間だけあって性格はかなりビビりなので、水槽導入初期は、すぐにライブロックの影に隠れてしまうことが多いです。

複数同時に導入してあげた方が、警戒心が弱まるので岩陰から出てきやすくなり、後々の飼育も楽になったり、オスへの性転換も見られるようになります。

水温は通常に飼育する海水魚と同様に23℃から25℃の飼育が望ましいですが、27℃くらいまでならギリギリ耐えられます。

アカネハナゴイだけの飼育であれば、特に照明は必要ありませんが、綺麗な色彩をしているので、照明があった方が魚を綺麗に見ることが出来ます。

ハナゴイ系の魚とサンゴの混泳は大変魅力的なので、出来ればサンゴとの混泳をした方が綺麗だと思います。

しかし、サンゴの飼育には、それなりにキチンとしたライトが必要になりますので、珊瑚に合った照明選びが必要になります。

濾過方式ですが、サンゴと混泳をするには、オーバーフローの方が適していますが、ソフトコーラルやLPSと言ったサンゴとの混泳であれば、きちんとした管理が出来れば外部濾過でも飼育することは可能です。

水槽サイズは60センチ以上が望ましいと思います。

SPSとの混泳には、外部濾過では硝酸塩やリン酸塩が蓄積しやすいので、管理が非常にシビアになると思います。

魚同士の混泳ですが、多種では、まだ縄張りを作る前であれば、スズメダイ系の魚とも混泳することは可能です。しかし、少し気が強い魚を入れる場合は、岩陰から出てこなくなる可能性もあるので注意が必要です。

同種同士の混泳についてですが、アカネハナゴイは、慣れると意外と気が強いので、気の弱いハナゴイやパープルクィーンとの混泳の場合には、気の弱い方を先に入れて数を多くする必要があります。

例えば、パープルクィーン10匹を入れてから、アカネハナゴイ3匹くらいを入れるのであれば、混泳させることも可能です。

餌付けですが、基本的に最初から人工餌を食べてくれる個体が多いですが、ショップでの餌付けが甘かったり、水槽内に気の強い魚や大きな魚がいる場合には、そもそもすぐに岩陰から出てこない事が多いので、冷凍コペポーダなどを水槽全体に流してあげて、何処にいても食べられる状態にする必要があります。

餌をある程度食べられるようになれば、そのうち岩陰から出てきてくれるようになります。

体長は最大で15センチ位となり、オスに性転換するとハナゴイ系の中でも結構派手な色彩になります。

ショップでよく見かけるハナゴイであり、大体どこでも購入することが出来ます。

ハナゴイ飼育のポイントとしては、岩組を複雑にして隠れられる場所を多く作ってあげる事が重要だと思います。

隠れられる場所が少なく、ライトを消した夜に、水槽内の底など見える場所で寝ている場合は、ストレスにより、長期飼育できない事が多いです。

また、出来るだけ綺麗な水質が良いですが、多少の水質悪化にもハナゴイ系の中では強い方です。

肌が極端に弱いと言うことはありませんが、水質の悪化により白点病などの病気の発症はありますので、なるべく綺麗な水質を心がけた方が、長期飼育しやすいと思います。

更に詳しくアカネハナゴイ飼育について知りたい方は、こちらの過去のブログをご覧下さい。

2 タイガークィーンアンティアス(アカボシハナゴイ)

次に飼育が容易なハナゴイは、タイガークィーンアンティアスになります。

タイガークィーンアンティアスは、別名アカボシハナゴイと呼ばれ、ハナゴイの中ではポピュラーな種になります。

性格は、タイガーというだけあって、最初は猫を被ってますが、慣れると結構気が強いです。

見た目は、次にあげるアサヒハナゴイと似ていますが、別種になります。

長期飼育が難しいと言われるハナゴイ系の中では、自分が思うところで、アカネハナゴイよりは難しいけど、そこまで難易度が高いと感じるほどではないと言った感じです。

普通に飼育環境が整っており、脅威となりえる魚と混泳させない限りは、そこまで難しくないと思います。

適正水温は、23℃から26℃となりますが、27℃くらいまでなら飼育することが可能になります。

照明については、タイガークィーンだけであれば必要ありませんが、サンゴと混泳させる場合には、混泳させるサンゴに対応した照明が必要になります。

餌付けに関しては、最初から人工餌を食べてくれる個体は少なめですが、冷凍コペポーダなどには、かなり反応を示すので、そこまで難しく感じることは無いと思います。

冷凍コペポーダも食べない場合には、活ブラインシュリンプなどに、冷凍コペポーダを合わせてあげると、1週間ぐらいで食べるようになってくれると思います。

タイガークィーンは比較的綺麗な水質が必要なので、60センチ以上の水槽で外部濾過かオーバーフローが必要だと思います。

特別肌が弱いということはないので、購入時に怪我などをしていなければ、病気にも比較的強いです。

混泳については、多種混泳の場合には、タイガークィーンより、気が強い魚や大きな魚を入れると岩陰から出てこなくなる可能性があります。

これらの魚と混泳させる場合には、かなり大きめの水槽を用意して、かなり複雑で細かく隠れられる場所を作っておいた上で、先に10匹以上のタイガークィーンの群れを作っておけば、成功する可能性は高いと思いますが、あまりお勧めしません。

同種混泳の場合は、同種に対しては比較的に強気なタイガークィーンなので、気に弱いハナゴイ系の魚を先に、タイガークィーンより多くの数を入れてあげれば、混ざり合って混泳します。

我が家の場合は、パープルクィーン(10匹以上)の群れに、後から2匹だけタイガークィーンを入れたところ、最初からパープルクィーンの群れに合流して、すぐに餌を食べており、長期飼育できています。

しかし水槽環境に慣れてくると、パープルクィーンの餌を横取りしようとするぐらい気が強くなるので、気の弱いハナゴイと一緒にする場合には、数は少なめが良いと思います。

体長は最大でも10センチくらいで、あまり大きくなりません。

価格は1200円から2000円ぐらいの間で、一年中入荷が見られます。

更に詳しくタイガークィーンについて知りたい方は、こちらの過去のブログを御覧ください。

3 アサヒハナゴイ

アサヒハナゴイはタイガークィーンとにていますが、よく見ると体表にラメが入っていたりとかなり綺麗なハナゴイになります。

アサヒハナゴイですが、タイガークィーンよりは難しい位置につけている理由は、ズバリ

値段が高い

からです。正直飼育難易度的な事を言えば、タイガークィーンと殆ど変わらないか、むしろタイガークィーンより簡単で、アカネハナゴイと同じくらいかもしれません。

なぜ値段が高いと難しいのかと言うと、アサヒハナゴイって、ちょっと深い場所に住んでいるハナゴイなんですが、その分入荷が少なかったり、初期状態が悪くなりやすいからです。

ただ、最近のアサヒハナゴイは、丁寧な採取とパッキングがされているようで、状態が悪いものはほとんど見かけなくなりました。

飼育水温は、22℃から25℃位で、低めの方が状態は良いように感じます。

照明も、これまでのハナゴイと一緒で飼育するサンゴに合わせた照明が必要になります。

ただ、自分はこれまでアサヒハナゴイと浅場のSPSを一緒に飼育した事がないので、正確に答えられないのですが、少し深場の魚なので、強すぎる照明ではもしかしたら日焼けする可能性があるので注意した方が良いかもしれません。

LPSやソフトコーラルが必要な程度の照明では全く日焼けはしませんでした。具体的には、KR90DRやグラッシーレディオRX122では日焼けの心配はありませんでした。

餌付けに関しては、比較的容易です。単価が高い魚なのでショップでもキチンと餌付けをしている事が多く、最初から粒餌を食べる個体も少なくありません。

冷凍コペポーダなどを与えれば、おそらく状態が悪くない限り食べてくれると思います。

もし、冷凍餌でダメな場合は、活ブラインシュリンプを与えてください。

濾過方式ですが、結構綺麗な水を好むので、外部濾過濾過でも大丈夫ですが、出来るだけオーバーフローで大水量にして管理した方が良いと思います。

肌も特別弱いということは無いので、病気等にもそこそこ強いように感じます。

混泳についてですが、他種の場合は、これまでのハナゴイと同様に、気の強い魚や大きな魚との混泳は避けた方が無難です。

同種の場合は、アサヒハナゴイって結構気が強いハナゴイなので、複雑な岩組を作って隠れる場所を多めにした上で、アサヒハナゴイのグループを少ない状態で導入した方が良いです。

アサヒハナゴイの勢力が強い場合、結構な確率で弱いハナゴイの種類にちょっかいをかける可能性があります。

因みにアサヒハナゴイ同士でも、オスに性転換する時には、同じ大きさのアサヒハナゴイのメスがいる場合には、雄化するために喧嘩しますので、購入する場合は、既に雄化しているものとのトリオを入れるか、メスだけの場合には、大きいのは1匹でそれ以外は小さめの個体を選んだ方が無難です。

同種で喧嘩を始めると、結構しつこく喧嘩するので大変です。

餌の時の奪い合いはもちろんですが、気の強いスズメダイのように90㎝水槽では、縄張り争いのようなことをするので、ソリが合わないアサヒハナゴイ同士を入れておくと、両方とも傷ついて落ちてしまう事があります。

そういう自分も、過去にアサヒハナゴイ3匹を導入した際に、2匹が大きく1匹が小さい状態で購入しました。最初の半年間は特に問題なく、一緒に入れていたアカネハナゴイなどともケンカをすることなく群泳していたのですが、3カ月が経過したころから、1匹のちょっと大きめのメスが、群れから離れるようになりました。

群れから離れたメスのアサヒハナゴイは、群れにいた同じぐらいの大きさのアサヒハナゴイを見つけると、ところかまわず攻撃をするようになったのです。小さなサイズのアサヒハナゴイには見向きもしませんでしたが、同じ大きさのアサヒハナゴイにはかなり積極的に攻撃を仕掛けていました。

ハナゴイ系の魚の習性として、ある程度気の強いタイプのハナゴイは、自分が雄になるために、同じくらいのメスを攻撃して、餌をあまり食べられなくしたうえで、自分が雄になることがあるという事を図鑑などで知り、我が家の水槽でも、同じくらいの大きさのアサヒハナゴイが居たために、勢力争いの為のケンカが勃発したのだと思います。

結果としては、攻撃されていたアサヒハナゴイが落ちてしまい、ケンカに勝った方のアサヒハナゴイもケガをしていたため、そのまま弱ってしまい落ちてしまったという残念なことがありましたので、アサヒハナゴイの購入を検討している方は、長期飼育の際にこのようなケンカが起こる可能性があるため、サイズを注意して購入した方が良いかもしれません。

体長は他のハナゴイと同様に最大10センチぐらいであまり大きくなりません。

値段ですが、大体1匹5000円位で売られていることが多いです。

4 オオテンハナゴイ

次はオオテンハナゴイですが、この辺りから、難しいハナゴイになってきます。

オオテンハナゴイは、別名プリンセスアンティアスと呼ばれるように、ピンク色で美しいハナゴイになります。

ただ、性格が臆病と言うか温和な性格をしているので、単独飼育は難しいと思います。

水槽に導入する際は複数同時に導入した方が良いと思います。

例外としては、既に水槽に慣れているパープルクィーンやハナゴイの群れに、オオテンハナゴイを合流させるのは問題ありません。むしろ直ぐにパープルクィーンの群れに合流して餌付けもかなり楽になります。

餌付けは、最初から人工餌を食べてくれると言うことは無いので、冷凍コペポーダやネオエッグと言った冷凍餌から始めて、それでも食べない場合は、活ブラインシュリンプから徐々に餌付けを行う必要があります。

餌付けが出来てしまえば、長期飼育はそこまで難しくないと思います。

濾過方式ですが、オーバーフローが望ましいと思います。

外部濾過でも飼育できないことはないと思いますが、これまで紹介してきたハナゴイと比べると少し肌が弱いのでなるべく綺麗な水を維持する必要があります。

混泳についてですが、群れを作って落ち着いた後であれば、小型ヤッコやハゼなどと混泳することは可能です。

しかし、オオテンハナゴイを含むグループが一番勢力を持つように水槽を維持しなければ、後々ライブロックから出てこなくなることもあるので、水槽内の勢力図は確認しておいた方が良いです。

同種同士の混泳ですが、大きさにもよると思いますが、アカネハナゴイとの混泳は難しいかも知れません。

それ以外のハナゴイなら、オオテンハナゴイより臆病な種類のハナゴイの数が多ければ、混泳は可能だと思います。

体長は最大で10センチくらいで、値段は1500円から2000円くらいです。

ただ最近あまり入荷が無いので、どうしても欲しい方はネットで購入か、行きつけのショップなどに注文した方が良いかもしれません。

過去にオオテンハナゴイについて書いたブログもありますので、気になる方は参考に読んでみてください。

5 エヴァンスアンティアス

エバンスアンティアスは、見た目はパープルクィーンに似ています。違いといえば、背中に入ったイエローのバンドがパープルクィーンより太く、体表の色がパープルクィーンよりやや薄い紫色をしています。

パープルクィーンとエバンスアンティアスを混泳させれば、この2種の違いはわかりやすいと思います。

性格は、パープルクィーンと似ており、温和で臆病ですが、水槽に慣れると、まあ普通の魚と同じように振る舞います。

飼育水温は23℃から25℃くらいまでが飼育しやすく、1日のうちでも温度変化はなるべく少ない方が良いです。

照明についてですが、上の表にもありますが、なんの種類のサンゴを入れるかで選べば良いと思います。

サンゴを入れない場合には、蛍光灯などでも十分に綺麗に見れると思います。

餌付けに関しては、難しい部類だと思います。

難しい理由というのが、パープルクィーンやハナゴイにも言えることなのですが、ビビリで出てこない事が多々あったり、出てきても周りを警戒しすぎて食べなかったりする事があるからです。

更に結構肌が弱かったり、入荷時に傷があったりする事も多々あるため、それに伴い餌付けもかなり難しいということもあります。

基本的に生きの良い個体であって、隠れられる場所があり、かつ、落ち着いた環境と脅威となるタンクメイトが居なければ、冷凍コペポーダ、冷凍ブラインシュリンプやネオエッグ、活ブラインシュリンプの給餌で大丈夫だと思います。

濾過方式ですが、最初の餌付けに際して、結構餌をばら撒く事になるので、やはり水量の多いオーバーフロー水槽の方が飼育はしやすくなると思います。

水換えを大量にこまめに行っても良いのですが、急激な水質の変化は、魚の体表にかなりダメージを与えることになる場合もあるので、やはりオーバーフローでプロテインスキマーを用いた濾過の方が良いと思います。

混泳に関してはですが、先にエバンスアンティアスやパープルクィーンなどの気の弱いハナゴイを入れて、餌付けが済んでからであれば、小型ヤッコやハゼぐらいならば混泳することはできます。

同種に関しては、オオテンハナゴイより臆病な部類のハナゴイであれば、混泳は簡単に出来ると思います。

体長は最大で10センチぐらいと言われていますが、長期に買い込むと12センチぐらいまで成長することもあります。

値段は、1200円から2000円くらいまでの間ですが、エバンスアンティアスも最近売っているのを見かけなくなりました。

6 パープルクィーンアンティアス

このサイトでは特に深く解説しているパープルクィーンですが、かれこれ7年位水槽内にパープルクィーンが居なかった事が無いと言うほど、長く飼育している魚になります。

パープルクィーンは、エバンスアンティアスに似ていますが、背中の黄色いバンドがエバンスアンティアスより細かったり、体表もエバンスアンティアスより濃い紫色をしています。

入荷は良くフィリピンやインドネシア便で入荷しますのでそこまで珍しい魚ではありません。

水温は23℃から25℃くらいが適温ですが、我が家では概ね23℃から23.5℃で通年飼育しています。

照明についてですが、一緒に飼育するサンゴに準じた照明が必要で、強い照明でも日焼けの心配はありません。

どのタイプのサンゴとも混泳させる事が可能です。

餌付けですが、難しい部類になると思いますが、隠れる場所をかなり多く用意して、他の気の強い魚がおらず、落ち着いた環境を作った上で、冷凍コペポーダやネオエッグ、活ブラインシュリンプを利用すれば、他のハナゴイと同様に餌付け可能です。

よく餌付けのために隔離して餌付けしているのを見かけるのですが、自分自身はパープルクィーン等の餌付けが難しいハナゴイに関してだけで言えば、隔離しての餌付けでは、必ず1匹以上落ちるのでやめた方が良いと思っています。

隔離餌付けが好ましく無い理由は、パープルクィーンはとにかくストレスに弱い魚なので、隠れる場所が無い水槽で、観察のために人間が近づくとそれだけでかなりのストレスになるからです。

そんなに人間のことを認識するの?と思うかもしれませんが、パープルクィーンは慣れれば人間を識別して餌をくれる人の時は寄ってくるなどの行動が見られます。

そのため餌付けの段階で、隠れる場所が無い隔離水槽で餌付けの確認などをしていると、例え大量に導入してもストレスで1割以上は落ちると思います。

そして本水槽に戻してもそこからまた数割は落ちてしまいます。

そんなわけで、餌付けの際は、決まった時間に餌毎日3回以上与える。食べているかどうかは、はかなり遠目から確認する。ライトはタイマーを利用して毎日同じ時間に点灯と消灯を行う。

活ブラインシュリンプやネオエッグも食べないようであれば、活コペポーダなどで餌付けを行う。

活コペポーダはシュリンプさんなどで購入することが出来ます。

ここまでやれば、最初に状態が悪いか、体表に怪我をしているなどの場合を除けば落とすことはないと思います。

注意点として、隔離せずにいきなり本水槽に入れるので、水槽に入れる前に必ず魚の体表や病気の有無を確認して下さい。

我が家では導入時は魚の調子をみながらになりますが、薬浴や半淡水浴を行ってから本水槽に入れています。

運がいいだけかも知れませんが、これまでこの方法で導入時における不具合は起きていません。

逆にヤッコなどの魚は検疫も兼ねて隔離して餌付けするのはかなり有効な手段だと思っています。ヤッコ系の魚は導入前の薬浴だけでは、取り除ききれない寄生虫や病原菌がいることもあるので、水槽内の安全管理の為にも、初期の検疫隔離はかなり有効です。

餌付けが上手く出来れば、結構簡単に長期飼育出来ると思います。更に慣れさせれば、水槽前で手をかざすだけで寄ってくるようになります。

濾過方式については、オーバーフローが望ましいです。理由はとにかく餌付け初期に冷凍餌で水を汚すからです。

また、結構肌も弱いので白点病などの病気にも弱めですので、殺菌灯も出来れば入れた方が間違い無いと思います。

混泳については、最初にパープルクィーンの群れを入れた後であれば、小型ヤッコや他のハナゴイとの混泳は可能です。

体長はオスの個体で最大で12センチ位です。

小ネタですが、パープルクィーンは、生息している水深でバンドの太さや色合いが微妙に違ったりします。

日本に来る際には、それらがごちゃ混ぜになって入荷してくるので、時々微妙に色や模様が違うのが居るので探してみると楽しいかもしれません。

値段ですが、1200円くらいから1800円位までの間で結構良く入荷しています。

詳しくパープルクィーンの飼育については過去のブログでも紹介しています。

7 ハナゴイ

最後はハナゴイになります。

正直言って自分が飼育してきた魚の中でダントツで一番難しいと感じています。

ただ、体色はパープルクィーンとも微妙に違い透き通った様な紫色をしています。

そしてパープルと比べると、格段にデカイです。上の写真の左にいる2匹がハナゴイになります。

ハナゴイって小さくて繊細なイメージがある種類が多い中で、でかくて存在感があるので、ワンポイントとしてかなり目立つのが良いところだと思います。

小さいころから飼育して、水槽内で大きく育ってくれると、その大きくなった時の達成感も一塩だと思いますよ。

基本的な部分はパープルクィーンとほぼ変わりませんが、ハナゴイは本当に臆病なので、出てこない時は全然出てきません。

後から水槽に入れた場合などは、かなり大きめの個体を追加しても、元々居る小さなパープルクィーンにちょっとビビって出て来なくなるくらい臆病です。

最初に導入した時はこんなことありませんでしたが、この臆病さにはちょっと引きました。

1日もすれば慣れて出てくるようになるので、問題ないと言えば問題ないのですが、他のハナゴイと比べると段違いに臆病なのがわかります。

また、体表が極端に弱いため、白点病などの病気にもかなり弱いという特徴があります。

過去に白点病が水槽内で広まった際に、白点虫が付いたのが、ハナゴイとパープルクィーンだけになります。ほかのオオテンハナゴイやタイガークイーンには全くと言っていいほど影響がありませんでした。

餌付けに関しては、水槽に導入する際に、活コペポーダを一緒に購入しておいた方が安全かもしれません。

活コペポーダについても、水槽導入初日は食べないことが多いですが、翌日になり、少し落ち着いた後は、普通に食べに来るので、初期の餌付けにはかなり役に立ちます。

活コペポーダを食べた後は、冷凍餌だけで言えば、冷凍コペポーダやネオエッグなどを与えると餌付けが比較的楽に行えるようになります。

濾過方式については、オーバーフロー水槽でプロテインスキマーと殺菌灯があった方が安全だと思います。

殺菌灯については、白点病などの病気の対策のために必要であるので、あった方が導入時や餌付け中の事故を少なくすることが出来ます。

混泳についてですが、ハナゴイを一番最初にいれて、ある程度水槽の環境に慣れてから、パープルクイーンなどの温厚な種類のハナゴイを入れて、大きなハナゴイの群れが出来た後は、気の強い魚以外であれば、混泳可能だと思いますが、混泳はさせない方が無難だと思います。

体長に関してですが、臆病なハナゴイの中ではかなり大きくなります。おそらくメスのハナゴイでも、パープルクイーンの雄より一回り以上大きくなります。

購入価格ですが、昔は結構入荷していましたが、今はあまり見かけません。結構こまめに探していても、令和3年中に1件だけしか見つけることが出来ませんでした。

しかも、当時は1500円くらいで、販売されていたハナゴイが、その時は一匹5000円くらいしたと思います。沖縄産のハナゴイだったので、もしかしたら、沖縄便のハナゴイは特に高いのかもしれませんね。

日本近海に住む魚ですが、日本の魚の方が手間賃がかかり、売れない可能性もあるということから、あまりショップには出回らなくなっているのかもしれません。

8 まとめ

これまで飼育した経験のあるハナゴイについて、飼育難易度が低い順番に紹介してきました。

ハナゴイは、飼育難易度が低くても綺麗な種類はたくさんいます。今回紹介していない、ハナダイなどの中には、かなりカラフルな模様をしている種類もいます。

ハナダイはハナゴイに比べて飼育難易度は格段に下がるので、入門として、

インドキンギョハナダイ や ケラマハナダイ

などの飼育から徐々にほかのハナゴイなどの飼育に移行するのも良いかもしれません。

いきなりハナダイの紹介をしたり話が脱線しました。

ハナゴイ系の魚の入っている水槽では、混泳させるタンクメイトにものすごく気を遣うので、色々な魚を一緒に飼育したい場合は、かなり大きな水槽を用意するか、混泳させる順番を工夫する必要があります。

例えば、現在我が家の水槽では、

パープルクイーン、タイガークイーン、オオテンハナゴイ、ハナゴイ、スミレヤッコ、ハタタテハゼ、フチドリカワハギ、マンダリンが混泳しています。

この水槽に今後魚を追加するとするならば、パープルクイーンとハナゴイ、オオテンハナゴイはすぐに追加することが出来ます。数も水槽のキャパ限界までなら入れられます。

しかし、タイガークイーン関しては、あと2,3匹が限界で、アサヒハナゴイは1匹まで、スズメダイ系の魚は入れない方が無難。ヤッコ系の魚は、スミレヤッコとケンカする可能性があるので入れられない。

という状態になります。つまり、臆病な魚は数を多く、気が強い魚は後から入れても、混泳は難しいです。

もし、このブログを読んでいる方が、ハナゴイ乱舞水槽を作りたいと思っているならば、気が弱い種類の魚から順番に入れて行った方が無難です。

ただし、バートレットアンティアスやスミレナガハナダイなどは、元々かなり気が強い種類のハナダイになるので、ハナダイ・ハナゴイ乱舞水槽には向いていません。

このように、同じような魚でも性格は結構ちがったりするので、魚の性格を把握して上手く混泳できるように頑張ってみてください。

あと、最後に参考までに書いておこうともうのですが、

ハナゴイ系の魚は結構飛び出し事故があります

サンゴ飼育している関係から、蓋が出来ない水槽などもあるでしょうが、魚の飛び出しによる事故を防ぐためには、最低限フランジくらいの設備があった方が良いかもしれません。

我が家の水槽になれているパープルクイーンですら、未だにたまに蓋に激突するようなビビりな子が居たりするので、水槽に蓋が出来る環境であれば、蓋をした方が良いと思います。

ハナゴイ乱舞水槽にして、ハナゴイの数が増えれば増えるほど、魚同士が正面衝突を避ける為に急に水面に飛び出したり、餌の時に突然の水流ポンプの水流に驚いて水面に飛び出したりと、色々な状況で飛び出し事故が起こります。

水槽の蓋にぶつかって水槽内に落ち来るくらいであれば、ダメージはほとんどありませんが、水槽から飛び出してしまった場合落下ダメージも考えられるため、すぐに水槽に戻してあげても落ちてしまう可能性が高くなるので、蓋は大事だなと思います。

最近の投稿

コメントを残す